さよならは とても短い四行詩。短いからこそ、別れのシーンの断片に色濃く残るのです。

さびしさが
夜の中で震えた
鳴らし続けた古いレコード
ラルゴのリズムで時間は回る
砂糖菓子みたいな
幼稚な憧れに
慣らされたまま大人になって
乱痴気騒ぎに興じる
覚めない夢は
寄り道だらけの人生
なんとかなると呟いて
Run away 明日へ
サイダーひとくち飲み干して
夜の冷蔵庫の青い明かり
なんだか違う空間みたい
ララバイ口ずさんでみる
三年かけて実る果実は何でしょう
四年で枯れたあの木は何でしょう
何故そんなこと気になるのか
爛漫の花は移ろいやすくて
去っていった影
世迷いびとの捨てぜりふ
投げかけても届かない
乱雲の中の運命
細胞のひとつが
弱く命を終えて行く
七たび生まれ変われると
来世に運を預ける
最後のひとことは
寄せた頬に口づけるがごとく
長い余韻 刹那の感傷
Loving you 永遠に
錯乱と混迷と
よどんだ瞳は濡れない
何故だけを繰り返し
落剥の道をたどるも良し
さらぬ別れといにしえに
詠まれたうたのような
何でもない話なのに
落涙止まらず 
さよならは
四つ葉のクローバーを
何気なく一枚ちぎって書いておくから
ラストシーンに飾ってね

キトキト虫
●さざ波寄せるがごとき
 夜の静寂と孤独は
 なりわいの常
 ラグタイム・・・人生は夢
●さあこれからだ!
 用意万端
 成せばなる事
 ライム色に染まる季節