ボーイズドントクライ
1999年 アメリカ映画 キンバリー・ピアース監督作品 メインキャスト/ヒラリー・スワンク(アカデミー主演女優賞を本作品で受賞)
・簡単におはなしのこと
ブランドンは 従兄弟の警告も聞かず隣町のバーへ出かけていく。だがそこで、本当は女性であることがわかり、得体の知れないやつと
して、ふるさとを追われる。流れ着いた街で、やはり『男』として生きていくことを決めた、彼女=彼。ラナという女性と出会い、彼女を
愛し始めるが、ある日、彼女=彼の正体が、だんだん周囲に分かり始め、運命が悲劇の引き金を引く。
僕のバラ色の人生
1997年 ベルギー映画 アラン・ベルリネール監督作品 キャスト:ジョルジョ・デュ・フレネ
他
・簡単におはなしのこと
リュドは7歳の男の子。でも心は女の子。髪を短くするのは、イヤ。お化粧はとっても興味がある。隣の男の子と将来結婚したい!
ただただ、純粋にいつか女の子になることを夢見ているのに、周囲の大人からは理解を得られず、カウンセリングの医師にも心を
開けない。『 男は XX 女はXY 、僕が生まれるときに 神様が、ちょっと間違ってしまったから、体は男でも心は女の子 』
と切なく訴えるリュド。そしてある日、越していった新しい街で事件は起きた。
二つの作品で思うこと
ボーイズドントクライは、実際にあった事件を元にして映画化された。どちらも、性同一性障害が 根底に描かれた作品である。
そして、本人の苦悩の深さと 周囲の理解の困難さは どちらにも深く深く描かれている。ただ、違うのは、僕のバラ色の人生は
ラストが、彼=彼女の心のあり方を認め、それを理解とか理屈とか無しに、丸ごと受け入れ愛そうとする暖かな家族がいるという
希望の光であることだ。それは、主人公が、子供だったせいなのか、わからない。
人間だれでも 自分が誰かなんてわからないし、先天的に肉体的欠陥があったり、事故で失ったりして、性という物は
とても不安定で、人生において決定的なものではないのではないか・・・ふと、考えてしまった。
自分自身の探求に、現在、社会的に取り上げられることの多くなった性同一性障害を考えるという点でも、どちらか勉強代わりに
色んな人に見て欲しい作品です